食後のフルーツ習慣 - GREENWASH
2025/12/09 (Tue) 16:58:39
前項でオレンジの話をしましたが日本の消費者による果物自体の購入量の減少は着々と進んでいるようでその購入を支えているのが未だに果物への信仰を持ち続けている中高年層でとにかく食後には生のフルーツを食することを特にビタミンCの摂取という観点から良しと考えている人達です。
現代の一般的な食生活ではビタミンCについては特に意識しなくとも他の食材から必要量を摂取しているようで、これに加え加工食品や弁当類には安全な保存料として相当量のビタミンCが含まれているからです。
こうなるとむしろ多量摂取の問題が考えられますが、実験室でのデータによるとこのビタミンにはがん細胞の増殖を抑制する力があるのですがこの投与を中止した時のがん細胞増殖のリバウンドも大きいとの報告があります。
実際に問題なのは果物に含まれる多量の糖分で果糖は特に体内への吸収が速い為に血糖値を急激に上昇させるという糖尿病患者やその予備軍にとっては厄介な状況を作り出すことになります。日本人に2型糖尿病の多いのは遺伝的な体質に加えこの食後のフルーツの影響が大きいとも言われています。
欧米では60-70年代にビタミンの健康維持への効果が過大評価され錠剤による摂取がブームとなりましたが特に米国ではとんでもなく高価な医療費への予備的な対応策としての意味と簡単に雇用主から首を切られる状況下では自分の健康な身体しか頼れるものが無いというこれも予備的対策としての意味もありました。
実際米国では失業率が増加するとこれらの健康食品の売上が増加するというパターンがあるのです。
一方日本では当時レモン1個のビタミンCというキャッチくらいのもので錠剤のブームとまでには至らなかったのは年間を通じて安価でこれを多く含むという果物が簡単に入手できたのと本人負担が10%という健康保険制度と終身雇用制があったからのように推測できます、
それにしても近年の日本でのまがい物を含めての健康ブームの背景にあるものを想像するとそこには歓迎したいような状況は無い様に思われます。