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サプリの怪しさ

1:ANTI SDGS:

2024/03/29 (Fri) 10:59:41

小林製薬の紅麹の問題は食品や薬品に限らずリスクというのは不可避のものとして認識すべきものと思いますが、僕には数社の貿易会社での勤務経験がありその中にサプリの輸入/輸出/仲介貿易をしている会社がありました。相当の種類の健康サプリが店頭価格に比較して相当低い価格で購入できる立場にありながら社内にはこれを使用する人間がいないに等しかったことを挙げておきます。

一般の人でも直ぐに気付くサプリ市場の怪しさを物語るのは提供されるサプリの高単位が頻繁に歌われることですが、これは種類によって人間が消化できる単位の上限があるということと、高単位でなくともそれを長期間服用すること及び人が摂取する他のものに含まれている成分との相乗効果がどのような悪影響を与えるかについては未知に近いということです。

ある程度のサプりについての知識を得る様になって認識するのは天然由来であることがその商品の長所であるような謡い文句が必ずしも的を得たものではないということです。天然材料からの抽出に必用な量の材料の量は大量なものになるのでそこに含まれている微量な物質でも濃縮されることになり又単独では無害な不純物の中にも他に消化される物質との未知の相乗効果のこともありこれは合成によって製造されるもののほうが安全度が高いことになります。

さらにこれらの商品群の流通上での怪しさを物語るのはその価格設定で一カ月分5000円くらいが売上をあげるのに適正だというものが昔からあってこれは安いと効き目が薄いと判断されこれを超えると出費負担感が大きくなりすぎるというもので効き目があっても原価が高額なものはこの業界では見向きされないということです。

これらの怪しさに加えて機能性食品という公的な検査を受けずとも自分達の手で得られた資料を提出するだけで流通可能なサプリ(紅麹も該当)の登場がありますが、これは公的な認可を受ける為には莫大な費用がかかるという背景があり業界からの圧力に政府が屈服した上での登場だったようでコレステロール低下を目的としたようなものであれば本来の処方箋の必要な薬品とすべきものです。

サプリや添加物に関してはそもそも消費者の思い込みや無知に乗じたものが多く、その一つに漬物や加工食品のブロッコリに使用されている銅酵母があります。
これは酵母菌の体内に銅をとりこませたものでやはり消費者の緑色を好む傾向は強く金属のイメージもわるいので酵母の使用としているようです。また紅麹の着色料としての使用はその色合いが消費者の好みに合っているからだけのことのようです。

東欧諸国のジャムとなると不適切な保存料の使用を連想しがちですが実際にはそれらの使用の為の出費が見合うほどの利益を上げれないという現場の事情があると聞かされました。。
また一時人気の高かったサプリのCQ10ですがこの製造方法にはタンクでの培養とトウモロコシの芯を原材料とするものがあり、後者の作物の原産国は中国が多いのですがこの国での広大な土地での放り放しに近い生産状況下では農薬の散布などは金のかかるだけのことでしかないようでその意味では問題はないのですが所謂スイートコーンではないので甘味にこだわり又甘いことを重要な価値として勧める生産者や販売者のキャンペーンに煽られている日本の消費者にとっては中国のコーン自体は不評のようです。

小林製薬の紅麹はタンク培養によるものですが、そもそもこれに限らずタンクでの培養自体にはその管理や技術に困難さが伴うもので僕自身ある製造者の培養がうまくいかず供給停止となったことを知ったこともあります。
今回の騒ぎがサプリ市場の不振を招くことを業界は恐れているようで小林製薬をスケープゴートとする動きがあるようにも思えますがどのような展開となるのでしょうか。

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