DONOVAN 34090


WHITE ALBUM

1:ANTI SDGS:

2024/04/18 (Thu) 05:55:17

昨日の皇室に関する投稿とは違いこれについて書くのには躊躇がありました。というのは以前触れたうように彼らについてはSGTと前後のシングル以外についてはどのアルバムを聴いても物足りないような印象があり購入して聴くほどの魅力を感じないという彼らからの体験が希薄なところにこのアルバムについては当初から評判が芳しくないという以上の情報にも触れる機会がすくないところに僕が書いても「それは良く言われていいることで承知の上だ」などと言われる可能性が高く敢えて書く意味が無いとも思ったのです。

WHITE ALBUMについては発売されて間もなくはラジオでREVOLUTION #9が面白いという評価とともに紹介され購入を考えていたのですがそのうちMY GUITARや
OBLADIに焦点が移るにつれSGTとは比較にならないものと感じ又USSRについても音の処理がおざなりなものだと思うにいたりその後友人からアルバムを貸され一度だけ通して聴いたのですが聴いていても疲労感を感じるようなゲテモノと判断しました。
そして最近このCDを貰う機会にあってしまい一応全曲聴いた上での感想となります。

まず68年発売前後の状況で関連していると思われることを列挙しコメントします。

1.ティラノザウルスレックスは67年には結成されており70年にかけて4枚の完成度が高いといって良いアルバムを発表しています。当時からHMSはこれらのパクリであるとの指摘があったことを知っている人も多いはずです。REVOLUTIONには彼の歌いっぷりを思わせるところがあるのですがその後のTREXのCHILDRENOF REVOLUTIONへの流れが僕には認められます。W.ALBUMのこの曲のイントロはエルモア ジェイムズの黒人社会で大ヒットした一連の曲から借りてきたものでザウルスのエレクトリックを取り入れたELEMENTARYCHILDと比較しても引けを取るもので歌詞にも説得力の弱さが感じられます。

2.GENTRY WHEEPSのイントロにはBEATLESならこれくらいは当然だとおもわせるような魅力のあるものですがI DON'T KNOW HOW..のところが素人臭くギターソロについてはCREAMのFRESH CREAMからWHEELS OF FIREが66年から68年にかけて発売済でそこでのCLAPTONの演奏には彼の音に対する鋭い感覚が伺われるのに対して平凡な演奏に終わっているのは妙なことです。
そもそも彼の参加が話題になるようなことはそれまでは有無を言わせずゴシップとは無縁だった彼らの製作に隙間がでてきたことの現れです。

3.レノン中心と思われるWHY DON'T WE DO IT等のトラックには後年のPUNKに通じる感覚がありますが彼はBEATLESのメンバーではこれを成長させることは無理と判断しその方向に向かわなかったのには彼の声の質がフォークロック的なものであったことにもあるようです。

4.OBLADIやその後のYELLOW SUBはLENONやPAULの養女を含む子供達との交流から生まれた一過性の産物だったのはDONOVANのそれがやはり一時的なものでしかなく彼らの限界を感じさせるところがあります。OBLADIは特にいわゆるサビの部分がBETALESにしては平凡です。

5.SGTで弦楽四重奏の表現をG.MARTINとともに極めてしまった後にはアルバムのジャケにあるように彼ら自身を棺に納めるしかなく解散とするのが自然な成り行きで実際にWHITEはソロ活動のためのデモテープをそのまま発売して居直ってしまったというところでしょう。

6.REVOLUTION #9はMUSIC CONCRETEと言われる表現でE.BURDON&ANIMALSの67年に録音され68年にはすでに発表されていたTWIN SHALL MEET収録のSKY PILOT
が先行しているようで後年のWHOLE LOTTA LOVE等にも同様な流れがみられます。

7.PINK FLOYDは68年にはSAUCERFUL OF SECRETSを発表しており収録のSEE SAW等は音の処理に優れそれなり美しさの表現を実現し後年のMACHINEの成功へと向かったのですがG.MARTINはその面での録音/製作には向いていなかったようで、またここでは事実上製作から手を引いたようにも思われれところです。

こうしてみるとBEATLESというネイムバリューがあってからこそ実現可能な商品だったようですが一方では当時の大衆音楽の流れの中で生まれたものであることは明白な様で僕にとってこのアルバムのハイライトは最後の2曲にあるようです。

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