チャーリー パーカーとユングフラウ - MEDITATION
2025/01/14 (Tue) 08:49:21
これだけ人気のある富士山なら山頂は無理にしてもその近くまでを往復する登山列車を走らせたらとも思うのですが溶岩で覆われていているので地下を走らせるのはどうも無理があるうようです。
スイスのユングフラウのものは地下を通り3450Mの山頂までを運んでくれるものでガイドには高山病の危険から絶対に走ってはいけないと脅されましたがその展望台でコーヒーを飲みながら見る周囲の峰の様子とそこでの空気感は普段なら体力と気力のある登山を趣味とする人以外には味わえないものとして記憶に残っています。
この鉄道は前世紀初頭に造られたもので岩盤さえしっかりしていたら他の場所でも建設は容易なもので日本のアルプスと言われるところは隆起によって生成されたものなので技術的に可能ならその建設を今まで実行しなかった日本の感覚には残念なものをなもの僕は感じます。
雰囲気だけでコルトレーンやマイルスなどを聴く人が世代交代で減少し純音楽としてジャズを捉えようとする人が多少とも増えている中でパーカーが徐々に音楽ファンに浸透しているように思えることがあります。
これには近年の例えばMEMBRANのコンピボックスのNOW THE TIMEやNOT NEW MUISICのBIRD'S NESTの様な音質の改善したもので充分な量の音源に安価で接することが可能になったことが背景の一つにあるようです。 MENBRANは例の10CDの安価なボックスセットでご存知の方が多いはずですが同社の企画したものは玉石混合で例えばWORLD MUSIC関連のものはがっかりさせられるようなものが多くまた一方では取りあげられている演奏家がそもそも10CDの容量に見合ったものを提供するほどの実力をもっていないということもたまにはあるようです。
上記のものはどちらもAMZONなどでも好評のようですが僕に言わせれば音質に関してはワウフラッターの問題が未解決でこれはレコード制作時に使用された様々な機器の回転ムラに起因する音の揺れで近年の技術では解決できるはずです。
さて彼の演奏で重要なのは、彼でも主旋律をつなぐフレーズなどはそのバラエティーに限りがあるのですがそれを美しい音色と一音一音がうまくコントロールされ豊かな表情がつけられることで結果的に聴くものが彼でしか味わえない心地よさを体験できるということです。
ところでベニーグッドマンを含め僕の知るクラリネット奏者らの演奏は意外にもその楽器が本来持っている音色の良さと表現力を伝えるものではないようですが僕自身REGINALD KELLのDGでの録音集を聴いて僕の概念が覆されてしまったという体験があるのですがPARKERの演奏にも同様な感慨を抱くところです。
パーカーの後継者と言われるコルトレーンを含めた連中は彼の旋律を追うだけに留まっていて音色と表情の豊かさを表現するには至ってはいないようでそれが行われていても断片的なもののように僕には思えます。世にコルトレーン信者が消えてもパーカーマニアが健在なのも頷けるところです。