HIPHOPの重要性 - MEDITATION
2025/05/03 (Sat) 13:17:19
HIPHOPの大衆音楽を変貌させたという面での重要性は恐らくこれを読んでいるDONOVANファンは実感していないのではないかと想像するところです。(60-70年
での変貌は時代が変化させたものでまたその変貌の意味するところはHIPHOPのそれに比較すると少ない)
ターンテイブルのスクラッチを制する者の存在がそのHIPHOPの価値を決定するというのは例えばTHE ROOTSの99年の人気作THINGS FALLS APARTなどでも聴かれるようなスクラッチがベースの音階を表現するところ迄到達したところには唖然とさせられエレキベースの存在意味を危うくしたものと僕は捉えています。ただしここでのコーラスの使用やコラージュの手法が平凡でそれがこのアルバムの価値を多少とも下げてしまったものとも感じました。
主に黒人達によるHIPHOPは彼ら自身に利するよりもロックとポップス全般がその手法を取り入れたことで白人にかってない表現方法を生み出させ利とさせたようで黒人を中心とするHIPHOPの震源元は常にその存在理由を自ら問わざるを得ない立場にあったともいえます。(NASのHIPHOP IS DEADもその指摘の一部)
またRAP BATTLEを含めFEATURING何某というスタイルも所詮は単独での表現では飽きられるという背景があるのは否定できないことでポップス界がこのスタイルの多用により実力に欠けた者でもこの手法でアルバムをでっち上げる事が可能であるということにもなりました。 また特に人気の自作自演の女性歌手が抑揚の少ないメロディーを使用する場合にはそこにRAPの影響があるのですがこれが単にヒット曲な表現と受けとられることは例えばTAYLOR SWIFTにも言えることです
ロックやパンクバンドがHIPOPを取り入れた例は枚挙にいとまが無く聴く者がそれと気づかないことも多いようです。BEASTIE BOYSはガレージバンドがラップを取り入れて成功した例ですが、一方でLINKIN PARKはメタルのボーカルにラップを取り入れ更にギターの刻むリズムやドラムがスクラッチの表現を想起させるものとなり更にサンプリングされたものを巧みに使用する彼らの表現には驚かされるばかりです。
予定されていた初来日直前のリードボーカリストの自殺にはバンドとして出来ることはやってしまったという背景があったのではと僕は思うところですが、これには現在に至るバンド音楽全般の衰退または終了を意味しているところがあるとも考えるところです。
23年の新メンバーによるFROM ZEROは新メンバー達の穴を埋めるには遠く小ヒットに留まりました。
さてZEPにはPRESENSEというジャケだけが妙にインパクトのあるアルバムがありましたが音の方はスカスカの印象が強く聴くものとしては欲求不満に陥りましたが今思えばLINKINはZEPの問題点も軽々と克服したようにも思えます。 LINKINのVOCALはパワーに加え表現力にも優れたものでしたがPLANTのものは本人はスタジオでは問題ないとはいっても一旦潰れてしまった喉をかばっているようにも聞こえます。ちなみに近年では喉を潰したという報告がなくなったのは皆が医師の指導を受けた発声をしているからだと聞きますが。