手習い、ラーメン、寺 - GREENWASH
2025/06/21 (Sat) 04:28:10
琴曲というと他の純邦楽に比較しても流派が多く僕は例によってこのジャンルに関しても昭和に発売された豪華な箱入りのLPを十数種を安価で購入し手元にあるのですが単に流派名が違うだけで同じような演奏のものが多いように感じられます。恐らくこれはラーメン屋や仏教宗派と同様で元締めの傘下にいるよりは自身で流派を起こした方が経済的に有利だとの考えがあるからのようです。
先日思いだしたようにそれらのレコードの一つを聴きなおしてみたのですが5枚組のそれはその流派の秘曲と源氏物語のエピソードをもとにした謡入りのものを網羅したものです。どうやら源氏物語は昔から日本の伝統芸がある程度の経済的成功を収めるのには手早い手段のようで歌舞伎界でも観客の不入りが続く時にはこれでその場を凌ぐというのは現在でも変わりない様です。 僕の聴いたレコードものその源氏の物語の薄さから同様な観客の獲得姿勢が伺われるます。
さて宮城道夫は純邦楽を西洋音楽の枠組みで表現した人の一人と僕は理解していますが僕にはその表現にやっつけ仕事のような雑なものを感じています。
一方三木稔の野坂恵子演奏による十二弦琴の世界は異例の小ヒットとなった3枚組LPですが琴の魅力をうまく引き出したものだと思っています。