無伴奏バッハチェロ曲 - GREENWASH
2025/12/10 (Wed) 06:59:30
現在でも存命中で著名なチェロ奏者として直ぐに思い浮かぶのはマイスキーとヨーヨーマですがこの二人の無伴奏のバッハからは彼ら以前の演奏とは一線を画したような安定した技術力でそれを自身の表現へと昇華させていることが感じられます。ちなみにカザルスは一時高く評価され人気も高かった人ですが僕には彼のバッハは癖のあるあまり好ましい演奏とは思えないのですがこれも僕だけの印象ではないようで近年彼の全集レコード等が安価で取り引きされていることもあり熱心な音楽ファンからは敬遠されているようです
(ちなみに彼は御茶ノ水にあるカザルスホールの設計にも携わった人ですがその音響については不評が多く海外の著名演奏家のコンサートに使用されたのは開設当初だけのことでその後はアマチュア演奏家の発表会を中心に使用されているものです。内装外装ともに見た目は素晴らしいホールなのですが残念。)
ところでチェロはバイオリンに比較して高音弦と低音弦のバランスが演奏上取りやすく結果として独奏曲においては無理を感じさせない自然な音の流れが期待できるのですがこの点において上記二人の演奏は満足できるものです。その上この二人の演奏が対象的な表現で従来のものとは違う驚かされるようなバッハを聴かせてくれるのは冥利につきることです。お試しあれ。